深夜帯は眠気・集中力低下・首肩こり・腰の張り・脚のむくみが同時多発しがち。
とはいえ更衣や移動が必要な本格運動は現実的ではありません。
必要なのは5分あれば完結し、その場で静かにできる“マイクロ・ルーティン”。
微量でも血流・体温・姿勢を整えるだけで、眠気が緩み、頭の回転と作業精度が上がります。
この記事では、勤務の流れに差し込める3タイプ×5分のセット(座位/立位/巡回中)を、解剖学的ターゲットと代替案つきで紹介します。
5分メソッドの基本原則(覚えておけばOK)
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30−30ルール:30秒伸ばす→30秒動かすを交互に。
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首→胸郭→股関節→ふくらはぎの順:中枢から末端へ。呼吸も整いやすい。
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“痛気持ちいい”で止める:痛みはNG。反動は使わない。
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鼻から吸って口から細く吐く(4秒/6秒):副交感を引き出し、過換気を避ける。
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静音・省スペース:椅子1脚分のスペースで完結。滑りやすい床は動きを縮小。
セットA:座りながら 5分(デスク/詰所向け・静音)
目的:首肩こりと目の疲労を軽減、姿勢をリセット。
頻度:60–90分ごとに1回。
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首のサイドストレッチ(左右各30秒)
片手で椅子をつかみ、反対の手で頭を軽く傾ける。
→ 狙い:僧帽筋上部・胸鎖乳突筋。画面凝視のこりに。 -
胸を開く座位Wポジション(30秒)
両肘を体側で90°に曲げ、肩甲骨を寄せて胸を開く。
→ 狙い:胸筋群を緩め、浅い呼吸を改善。 -
肩甲骨シザース(30秒)
両腕を前で交差→開くをゆっくり繰り返す(反動なし)。
→ 狙い:肩甲胸郭の滑走性UP、血流促進。 -
座位ハムストリングス伸ばし(左右各30秒)
片脚を前に伸ばし、背すじを保ったまま股関節から前傾。
→ 狙い:太もも裏。骨盤前傾を作って腰の張りを軽減。 -
足首ポンピング(60秒)
かかと上げ下げ→つま先上げ下げを交互に。
→ 狙い:ふくらはぎ筋ポンプでむくみ予防、眠気防止。
座位のコツ
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腰は丸めず“骨盤を立てる”。座面の前1/3に浅く座ると作りやすい。
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画面視線は**目線水平−10°**が首に優しい。
セットB:その場で立って 5分(狭いスペースOK)
目的:体温と心拍をほんの少し上げ、眠気を払う。
頻度:眠気のピーク(深夜2–4時)に1回+必要時。
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カーフレイズ(60秒)
壁や椅子に指先を添え、かかとをゆっくり上下。
→ 狙い:下腿三頭筋。下半身の循環を一気に回す。
※ 静音化:着地は“そっと”。速度は2秒上げ・2秒下げ。 -
ヒップヒンジ(60秒)
膝微屈、骨盤を前傾→お尻を後ろに引き、上体を前傾→戻す。
→ 狙い:ハム・臀筋。腰の“詰まり”解消。背中は一直線。 -
胸椎ローテーション(左右各30秒)
両手を胸前でクロスし、骨盤を正面のまま上体だけを回旋。
→ 狙い:胸椎の可動性。肩首の代償動作を減らす。 -
肩甲骨エレベーション&デプレッション(30秒)
肩を耳に近づける→ストンと下ろすをゆっくり繰り返す。
→ 狙い:僧帽筋の緊張リセット、自律神経の切替に。 -
片脚バランス with 呼吸(左右各30秒)
片脚立ちで足の指を軽く床に広げ、4秒吸う/6秒吐く×3サイクル。
→ 狙い:足部アーチ&体幹。眠気時の覚醒に効く。
立位のコツ
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静音・省スペース最優先。着地と関節終末域で“止めない”。
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滑りやすい床は可動域を半分に。
セットC:巡回中・移動中に 5分(歩きながら)
目的:業務の流れを切らずに、循環と姿勢を回復。
頻度:廊下移動や巡回の“ついで”に。
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歩行中のアームスイング(60秒)
肩をすくめず、肘を軽く曲げて後方に引く意識。
→ 狙い:胸筋の短縮抑制、胸郭の拡張。 -
つま先歩き→かかと歩き(各30秒)
無理のない範囲で足音を立てずに実施。
→ 狙い:下腿の活性化・足首可動性UP。 -
階段“低衝撃”昇降(60秒)
手すりを持ち、1段分だけ静かに上り下り。
→ 狙い:大腿四頭筋・臀筋。心拍を少しだけ上げる。
※ 夜間は周囲配慮。難しければ廊下でその場足踏みへ代替。 -
ドア前・壁前の胸ストレッチ(60秒)
前腕を壁につけ肘90°、体を前に送って胸を伸ばす。
→ 狙い:大胸筋。猫背を戻し呼吸を深く。 -
深呼吸リセット(60秒)
鼻4秒吸気→口6秒呼気×6回。下腹部を軽く膨らませる。
→ 狙い:過緊張の解除・眠気とイライラの同時ケア。
部位別 “一点突破” 60秒レスキュー
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首が詰まる:タオルを後頭部に当て、顎を軽く引いて頸部アイソメトリクス10秒×3。
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肩が重い:ペンボトル(300〜500ml)でサイドレイズ10回×2(超低速)。
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腰が張る:壁に手、片脚を前後に開き腸腰筋ストレッチ左右30秒。
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ふくらはぎパンパン:足指グーパー30回→アキレス腱伸ばし左右15秒。
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手の冷え・指のこわばり:手首回し各10回→合掌プレス10秒×3。
眠気ピーク(2–4時)専用:覚醒2分+鎮静1分+姿勢2分
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覚醒2分:カーフレイズ60秒→その場足踏み60秒(腕振り大きめ・静音)。
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鎮静1分:口すぼめ呼吸(吸4・吐6)+肩の力を抜く。
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姿勢2分:胸を開くWポジション30秒→胸椎ローテ30秒→首サイド左右各30秒。
→ 上げすぎず・下げすぎない。終わったら温かい無糖飲料をひと口。
むくみ・こむら返りを防ぐ「休憩の飲み方」
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水分は“ちょい飲み”分割(1回100–150ml)。一気飲みは夜間頻尿の原因。
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温かいもの優先:味噌汁・白湯・カフェインレスティー。末梢循環が上がる。
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塩分は薄く広く:汗・冷房環境で電解質がずれやすい。汁物で“少量を広く”。
安全チェック(必ず読んで)
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痛み・しびれ・めまいが出る動きは即中止。
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妊娠中、整形外科的疾患、心血管リスク、医師の指示がある方は主治医の指示を優先。
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すべりやすい床、周囲に人・機材がある場所では可動域を半減。
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椅子はキャスター固定。階段は手すり必須・会話・電話のないタイミングで。
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本記事は一般的な情報であり、医療的助言ではありません。
導入・定着のコツ(現場で続けるために)
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タイマー運用:端末で“90分ごと”バイブ。合図=5分セット。
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貼り紙プロンプト:「首→胸→股→ふくらはぎ」の4語だけをモニター脇に。
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チーム運用:交代の合間に“二人で30秒”だけ同時実施。空気が作れる。
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記録:勤務後に「眠気・こり・むくみ」を10点満点でメモ。1週間で効果を可視化。
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“ミニでもOK”:5分が無理な日は1種目60秒だけやる。ゼロにしないことが勝ち。
まとめ:5分の“体メンテ”が夜勤の質を上げる
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座位・立位・巡回の3セットを“使い分け”て、現場を止めずに体を整える。
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30秒伸ばす→30秒動かすの30−30で、こり・むくみ・眠気を同時ケア。
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眠気ピークには覚醒2分+鎮静1分+姿勢2分の黄金比。
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タイマーと簡単なメモで習慣化=生産性アップへ。
今日の勤務から、まずは座位セットAを1回だけ。
その5分が、明日の体と仕事の質をじわっと底上げしてくれます。

